【連載】忘れられない1日。

     
 

この連載では、“ベビーとおでかけをもっと楽しく”をコンセプトに活動する”ママリボン”が、『ママ目線』でポスポスを徹底取材しています。

 

ポスポスは2015年、福岡市博多区のショッピングセンターに誕生。わずか40坪の小さなお店でした。それが昨年の11月、4倍以上の広さになって今の長住に移転オープン。第4話では、長住店ができるまでに注目しました。内装も全てスタッフで行われたというから驚き!ポスポスらしさ満載の移転物語です。

 
   

そもそもどうして今のお店に移転することになったのでしょう?代表の吉田照喜さんに聞きました。

   

吉田さん:

「ママたちに“こども用品なら、まずリユースを使ってほしい”というのが僕たちの思いで、それは前のお店から変わりません。でも、前のお店はなかなか実現できずにいて、お店の作り方が間違っていたんじゃないかって。ママがリユースを日常的に使う風景をつくるためには、清潔でオシャレな空間づくりに加えて、”商品の量を増やして”ママたちが楽しく選べるようにしたらどうだろう?と考えて、今の長住店が生まれました。」

 

※移転前。ショッピングセンターの中にあった頃のポスポス。



うまくいかないから諦めよう…とはならないのがポスポス。ママやパパがこどもの物を買う時、まずポスポスを思い浮かべて欲しい。そんな姿を実現するためには、オシャレな空間に加えて“品揃えが必要!”と考えた吉田さんは、広いお店への移転を考えます。そこで探してきた物件は…1店舗目のなんと4倍の広さ!しかも、内装は全てスタッフで行ったとか!…でも、すべてって?

   

「そもそもここの床、最初は紫色だったんです。以前はその上にシートを貼っていたみたいで、ボンドの跡が結構残っていたんですよ。だからまずはそれを剥がす作業が必要で…。専用の液体で磨くとドロッとしたものに変わって、それを少しずつ手ですくって…。で、そこから、紫色を削ろうとしたんですけど、これが思いのほか強くて削れない…。もう、問題だらけでした。」

   

「塗るのは精神的にキツかったです…。すごい量なんで…。コロコロで塗ったんですよ。ボンドをとるのからペンキを塗り終わるまで、床だけで2週間くらいかかりました。

 

業者に頼もうという発想は無かったんですか?

 

「それは無かったです。やれるところは全部自分たちでやろう!っていうスタンスなので。連日深夜12時帰りでしたけど…。」

 

ここでも、大変だから移転は諦めよう…とはならないのが、ポスポス。あくまでも前を向いて、信念は揺らがない。スゴイなぁ。一緒にコロコロで床を塗った、スタッフの川村さんにもお話を聞いてみました。

 

立上げ時からのスタッフ川村祐介さん(3才の女の子のパパ)

 

川村さん:

「最初に吉田さんから“自分たちでお店を作ろう”っていうプランを聞いた時に、“え?どっからですか?”って聞いたら“床からだよ”って(笑)!僕、アパレル経験があるんですけど、お店作りをする時って、ある程度のものは用意されている中でのスタートが当たり前だったので…。でもポスポスはそうじゃなくて、ペンキを塗る前のペンキをはがすところからのスタート。みんなで窓をふいたりとか…。窓枠がちょっとおかしかったら直したりとか。みんな知識はもちろんないですし、毎日毎日汗だくになりながら準備して、什器や棚も1個1個スタッフの手作りなんですよ。」

   

川村さん:

「一区切りつく度に、みんなで喜んでましたね。“やったペンキが終わった!”とか“明かりがついた!”とか(笑)。大変でしたけど、楽しかったですよ。1個1個みんなで楽しみながらやってた気がします。吉田さんとはよく道路から見ながら”ちょっとお店っぽくなってきたよね”とか話してました。」

   

※看板を塗る前の長住店。

※手作りのラックが並び、ここから洋服の搬入1万枚以上‼

 

川村さん:

「そういうところからスタートしているので、もうお店への愛着が全然違います。いつみても感慨深いものがあるんですよね。床を見たり壁を見たり什器を見たりする度に、みんなもオープンのことを思い出していると思います。だからこそ、“自分たちのお店”っていう意識も強くて。自分たちのお店だからもっと良くしたいし、たくさんお客さんに来てもらいたい。そこはやっぱり原動力になっているかなと思います。

 

連日深夜までの作業が続き、迎えたオープン初日。予想をはるかに超えるお客さんで、オープン前から大行列!その時のことを、代表の吉田さんはこう振り返ります。

       

吉田さん:

「事前の宣伝も力を入れてできなかったし、そんなに来てもらえないんじゃないかって思っていたんです。それが、オープンの10時前になったら、いきなり駐車場が満車になって、店の前に20~30人のお客さんが並んでくれていて!オープンしてからもずっとレジに何十人も並んだ状態が続いたんです。皆さんすごく楽しそうに買い物している様子を目の当たりにして、“ポスポスをこんなにたくさんの人が求めてくれている”っていうのが実感できた瞬間でした。嬉しかったですね…。それから今まで色んなことがありましたけど、オープンの時のあの光景が僕らの記憶に残っているから、信じて進んで来られました。」

       

吉田さん:

「今の長住店になって売り場が広くなった分、ベビーカーやチャイルドシート、三輪車…取り扱える商品もぐっと増えました。これが実は一番喜ばれているかもしれませんね。ベビーカー1つとっても常に20~30種類の品ぞろえはあるので。あとは、駐車場に面したお店になったので、皆さん売りたい商品を持ってきやすいみたいで、持ち込まれる商品の量や種類も各段に増えました。」

   

品物が増えた分、例えばベビーカーやチャイルドシートは色々なメーカーの色々な使い方のものが並ぶことになります。当然お客さんからの質問も増えることに…。でもそこはポスポス。売るからには勉強!という姿勢で、全てのメーカーの特徴を把握して、お客さんの用途に応じてアドバイスができるようにしているとか。だからこそ、“お客さんに寄り添う優しいリユースショップ”になった。現在は多い月で3000人のファンが訪れるそうです。

 

※お店を良くするため、日々話し合いを重ねる

 

吉田さん:

「福岡最大級のベビーキッズ専門のリユースショップになったことで、週末には、熊本や山口など県外からいらっしゃるお客様も増えました。“身近にこんなお店は無い!”と言って頂けるようにもなって。まずは九州から2店舗・3店舗…と増やしていくことが、僕らの新たな使命だと感じています。」

   

吉田さんは、インタビューの間に何度も“僕ら”と言います。そこに染みわたる気持ちは、ポスポスが“一つのチーム“ということ。スタッフみんながお店を愛し、どうするればもっと良くなるか、いつもいつも考えている。だからお店はどんどん育ち、人が集まる。来年以降、2号店3号店と新しいポスポスが生まれそうな予感も!?今からワクワクしています。あ、でもまた、床から…ですか?(笑)

 

ライター/山澤裕子(ママリボン

 大学卒業後、福岡の制作会社に勤務。 ディレクターとしてテレビ番組の制作に携わる。 出産を機に退職し現在3歳の息子の育児奮闘中。